期末在庫に税金はかかる？不良在庫を処分して税金削減
決算を控えて、「在庫処分セール」を行う法人様も多いのではないでしょうか？それではなぜ在庫処分が必要なのでしょうか？それは在庫と税金に密接な関係があるから、なのです。
在庫に税金はかかる？かからない？
税金は「利益」に対して課税されるため、在庫自体には税金はかかりません。
しかし、その「利益」の計算方法に、在庫金額は深く関わっているのです。
利益の計算方法について、確認をしておきましょう。
利益の計算方法について
利益、いわゆる「売上総利益」はどのように計算するのでしょうか。
売上総利益＝売上－売上原価
つまり、
売上が高くても原価も高ければ利益は少ないですし、
売上が低くても原価が大幅に低ければ、利益は多くなります。
しかしここでいう「売上原価」とは、売上になった商品の原価、ではないのです。
売上原価＝期首在庫＋期中仕入高－期末在庫
はい、ちょっと複雑になりましたね…。
期首在庫とは、その期の初めにあった在庫のことです。３月決算なら、4/1にあった在庫を指します。
期末在庫とは、逆にその期の最後にあった在庫のことを指します。３月決算なら3/31にあった在庫になります。
期中仕入高とは、その期間に仕入れた商品の金額です。
つまり売上原価を簡単に言うと、
「最初いくら」在庫があって、「その間いくら」仕入れて、「最後いくら」残っているか。その額を売上から引いたもの。
そう、期末在庫が高いと売上原価が高くなり、利益も高くなり税金が増える…という仕組みなのです。
例１）
期首在庫 100万円
期中仕入 100万円
期末在庫 100万円
この場合の売上原価の計算式は、
100万円＋100万円－100万円＝100万円
例２）
期首在庫 100万円
期中仕入 100万円
期末在庫 50万円
この場合の売上原価の計算は、
100万円＋100万円－50万円＝150万円
例１の場合と例２で売上が同じ300万円だったとすると、
例１の場合）売上300万円－売上原価100万円＝利益200万円
例２の場合）売上300万円－売上原価150万円＝利益150万円
つまり、期末在庫が多い＝不良在庫が増えれば増えるほど、”利益”と見做され、税金を多く納めなければならなくなります。
参考：国税庁
期末在庫を減らして税金削減
期末在庫を減少させることは、税金支払いを削減する方法の1つです。
たとえば、期末に売れ残った商品を促進的に売却することで、在庫を減らすことができます。
期末在庫と税金対策は企業や個人にとって重要な財務要因です。
適切な評価方法を選択し、在庫の効果的な管理、減少、税金対策の計画を通じて、税金負担を最小限に抑えることが重要です。
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